シニアに役立つ効能

(20)お肉を食べて「新型栄養失調」を予防

お肉を食べて「新型栄養失調」を予防

最近、高齢者の間で「新型栄養失調」が増えています。これは偏食が原因で起こる栄養失調で、厚生労働省の調査(※1)によると、70歳以上の5人に1人が新型栄養失調に当てはまるそうです。なぜ、現代のような飽食の時代に高齢者の栄養失調が増えているのでしょうか。理由の1つには、年をとるにつれて若い頃に比べてお肉や卵などの動物性食品の摂取量が減ることが挙げられます。

「年をとると、サッパリしたものが食べたくなる」というように、高齢者はお肉や卵を敬遠しがちです。ところが、お肉や卵などの動物性食品を十分に摂らないと、血液中のたんぱく質の約6割を占める「血清アルブミン」の量が減ってしまいます。血清アルブミンは、体の機能を整えるうえで大変重要な働きをしています。このため血清アルブミンが不足すると、栄養失調になったり、心臓病や脳卒中のリスクを高めてしまうのです。

新型栄養失調が増えている理由はそれだけではありません。加齢とともに栄養素の吸収率が悪くなるので、以前と同じ量を食べていても栄養が自然と不足してしまう可能性があります。また、年をとるにつれ肝機能も衰えていくため、肝臓で生成されるアルブミン量も年々減っていきます。健康を維持するためにも、お肉や野菜、卵などをバランスよく摂ることが重要です。

※1 出典:国民健康栄養調査(2015年)

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東京農業大学 名誉教授 鈴木 敏郎(すずき としろう)先生
監 修
東京農業大学 名誉教授
鈴木 敏郎(すずき としろう)先生

プロフィール

1980年3月
東京農業大学大学院研究科農芸化学専攻(博士後期過程)終了(農学博士)
1981年4月
CSIRO(オーストラリア)食品化学部門食肉研究所へ2年間留学
1983年4月
東京農業大学農学部総合農産加工実習所助手
2003年4月
東京農業大学応用生物化学部食品加工技術センター教授
2007年4月
東京農業大学農学部畜産学科教授へ所属変更
2012年4月
東京農業大学農学部 学部長
2016年3月
東京農業大学退職
    4月
東京農業大学名誉教授 現在に至る

著書:食品加工技術概論(共著)、食肉・肉製品の科学(共著) 他

2019年4月現在

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