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りんごの基礎知識りんごの品種

りんごには、味や大きさ、かたち、
色の異なるさまざまな品種があります。
いったいどれくらいの数があるか知っていますか?
りんごの品種についてみていきましょう。

りんごの品種はどれくらい?

品種の数

世界には、りんごの品種はなんと15,000種もあります。そのうち日本でつくられているのは約2,000種。りんごの生産量で日本一の青森県では、約50種がつくられています。

品種の数

収穫時期と品種(極早生種~晩生種)

青森りんごは、 8月から11月まで品種ごとに収穫されます。青森県では、収穫時期により次のように分類しています。

  • 極早生種

    8月20日頃までに収穫するもの

    極早生種

  • 早生種

    9月20日頃まで収穫するもの

    早生種

  • 中生種

    10月20日頃までに収穫するもの

    中生種

  • 晩生種

    10月20日頃以降に収穫するもの

    晩生種

どうやって品種が生まれるのか

りんごの品種改良は、一般に、めしべにほかの品種の花粉を付着(交配)させる「交雑育種」という方法で行います。
外観、食味、収穫時期など目標を設定し、それにしたがって、父親、母親を決めて交配し、その果実から種を採ります。種を育て、樹にりんごがなるのを待ち、できたりんごを吟味しながら、選抜していきます。
このような品種改良により新しい品種ができるまでには、 20年以上を要する場合があります。

どうやって品種が生まれるのか

主な品種について

収穫時期と出荷時期

青森りんごは、 8月から11月まで品種ごとに収穫されます。青森県では、収穫時期により次のように分類しています。
収穫されたりんごは順次出荷されますが、「ふじ」のように貯蔵により翌年の8月まで出荷されるものもあります。

8月20日頃までに
収穫するもの

極早生種

9月20日頃まで
収穫するもの

早生種

10月20日頃以降に
収穫するもの

晩生種

極早生種

夏緑

夏緑なつみどり

夏緑なつみどり

8月上~中旬収穫
青森県りんご試験場(現・(地独)青森県産業技術センターりんご研究所)が育成し、昭和58年に品種登録されました。150グラム程度で、色は黄緑色に薄く縞が入ります。果肉はやや硬め、ち密で多汁です。

恋空

恋空こいぞら®(あおり16)

恋空こいぞら®(あおり16)

8月中~下旬収穫
青森県りんご試験場(現・(地独)青森県産業技術センターりんご研究所)が育成し、平成16年に「あおり16」として品種登録されました。

250グラム程度の小玉で、色は濃い紅色です。糖度は13%程度、酸度は0.35%程度で、甘みが強く、食味のよいりんごです。

※「恋空」は商標登録名です

早生種

未希ライフ

未希みきライフ

未希みきライフ

8月下旬~9月上旬収穫
青森県弘前市の工藤清一氏が育成し、平成4年に品種登録されました。250グラム程度で、色は紅色で縞が入ります。果肉はやや硬めで果汁が多く、甘酸適和です。

きおう

きおう

きおう

9月上旬収穫
岩手県園芸試験場(現・岩手県農業研究センター)が育成し、平成6年に品種登録されました。300グラム程度で、色は黄色で光沢があります。果肉は硬めで果汁が多く、甘酸適和です。

つがる

つがる

つがる

9月上~中旬収穫
青森県りんご試験場(現・(地独)青森県産業技術センターりんご研究所)が育成し、昭和50年に品種登録されました。300グラム程度で、色は紅色で縞が入ります。果肉は硬めでち密、多汁、甘味が強く食味良好です。

中生種

トキ

トキ

トキ

9月末~10月上旬収穫
青森県五所川原市の故 士岐傳四郎氏が育成し、平成16年に品種登録されました。350グラム程度で、色は黄色です。果汁が多く、甘酸適和で、香り・食味が良好です。

早生ふじ

早生わせふじ

早生わせふじ

10月上旬収穫
外見、食味とも「ふじ」に似ていますが、「ふじ」より約1か月程度早く収穫できる、「ふじ」の早熟系統です。「ひろさきふじ」「紅将軍べにしょうぐん」「昴林こうりん」「涼香の季節りょうかのきせつ」「ほのか」「やたか」などがあります。

中でも代表格の「ひろさきふじ」は、「ふじ」によく似た食味で糖度が高く、蜜も入ることから評判の良い品種です。果肉は「ふじ」に比べると酸味が少なく柔らかめで多汁です。

※写真は「ひろさきふじ」です。

シナノスイート

シナノスイート

シナノスイート

10月上~中旬収穫
長野県果樹試験場が育成し、平成8年に品種登録されました。300グラム程度で、色は紅色で縞が入ります。果汁が多く、食味が良好で、甘味があります。

紅玉

紅玉こうぎょく

紅玉こうぎょく

10月中旬収穫
アメリカ・ニューヨーク州原産で、日本には、明治4年に開拓使が導入しました。240グラム程度で、色は濃い紅色です。果肉はち密、酸味を強く感じますが、爽やかな芳香と甘みがあり食味良好です。加工通性が高く、ジュースやお菓子、料理用として一番人気です。

世界一

世界一せかいいち

世界一せかいいち

10月中旬収穫
青森県りんご試験場(現・(地独)青森県産業技術センターりんご研究所)が育成し、昭和49年に学会発表されています。500グラム程度でとても大きく目立ちます。円錐形で、色は紅色で縞が入ります。果肉はやや硬め、ち密、多汁で、微酸と甘味があります。

ジョナゴールド

ジョナゴールド

ジョナゴールド

10月中~下旬収穫
アメリカ・ニューヨーク州立農業試験場が育成し、日本には昭和45年に秋田県果樹試験場が導入しました。350グラム程度で、紅色です。果肉はち密、甘酸適和で食味良好です。酸味があることから、ジュースなどの加工需要があります。

千雪

千雪ちゆき®(あおり27)

千雪ちゆき®(あおり27)

10月中~下旬収穫
青森県りんご試験場(現・(地独)青森県産業技術センターりんご研究所)が育成しました。300~350グラム程度で濃い紅色です。糖度は15%程度、酸度は0.3%程度で、芳香があり甘味です。生食のほか、果肉が変色しにくいため、サラダや加工用としても需要が見込めます。

※「千雪」は青森県の登録商標です。

陸奥

陸奥むつ

陸奥むつ

10月中旬~11月上旬収穫
青森県苹果試験場(現・(地独)青森県産業技術センターりんご研究所)が育成し、昭和24年に品種登録されました。430グラム程度と大玉です。色は無袋果が黄緑色、有袋果が紅色です。果肉は硬めで食味良好です。芳香があり、加工適性が高いです。

晩生種

星の金貨

ほし金貨きんか®(あおり15)

ほし金貨きんか®(あおり15)

10月下旬~11月上旬収穫
青森県りんご試験場(現・(地独)青森県産業技術センターりんご研究所)が育成し、平成16年に「あおり15」として品種登録されました。250~300グラム程度と手頃な大きさで、色は黄色です。糖度は15~16%程度、酸度は0.3%程度で甘く、貯蔵性に優れています。食感が良く、皮が薄いので丸かじりにも最適です。
※「星の金貨」は青森県の登録商標です。

資料提供/青森県農林水産部りんご果樹課
編集/ワン・パブリッシング

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