手ごろなお肉を大変身させる「漬け込み焼き肉」のススメ
2018.10.26

手ごろなお肉を大変身させる
「漬け込み焼き肉」のススメ

今回の記事では、近年人気となっている赤身肉に適した調理法「漬け込み焼き肉」のおいしさを構成する3つの要素を解説するとともに、焼き加減の難しい赤身肉の焼き方について詳しくご紹介します。

漬け込み焼き肉のおいしさを構成する3つの要素

高級な霜降り肉は、脂がお肉全体に網の目のように入っているため、焼き加減が少々悪くても硬くならず、おいしく食べることができます。しかし、乳用牛や輸入牛の肩やももといった脂の少ない赤身肉をおいしく食べるためには、焼き方がとても重要です。手ごろな価格の赤身肉を、高級焼き肉にも劣らない味わいに大変身させる調理法が「漬け込み焼き肉」です。そのおいしさを構成する3つの要素、「食感」「うまみ」「香り」について解説します。

漬け込み焼き肉のおいしさを構成する3つの要素
食感:やわらかさ、なめらかさ。うまみ:お肉のうまみ、たれのうまみ。香り:メイラード反応、カラメル化反応。
おいしさの要素①

【食感】やわらかくジューシーに仕上がる

おいしい焼き肉にとっても重要なものがやわらかくジューシーな「食感」です。
食用のお肉は通常、pHが5.5~6.0の状態で流通しています。これはもっとも保水性が低く、水分やうまみが含まれる肉汁が流出しやすい状態。加熱するとどんどん肉汁が出て、硬くなってしまいます。

肉汁を逃さないためには、お肉を買って来たらできるだけ早めに、たれに漬け込むのがおすすめです!たれに含まれる有機酸の働きにより、筋繊維にすき間が生じ、そこに糖やアミノ酸が入り込んで、肉汁の流出を抑えるとともにジューシーなお肉になるのです。

また、お肉は加熱しすぎると、肉汁が流出し、硬く縮んでしまいます。焼き肉をジューシーにおいしく焼き上げるには、お肉の中心温度が65℃(※)を超えないようにすることが重要です。

※ひき肉や結着肉(例:成型されたサイコロステーキ)などは、中心部分まで十分加熱する必要があります。

有機酸の働き。有機酸がお肉の中に入ると、筋繊維にすき間が生じ、そこに糖やアミノ酸が入り込んで保水性が高まる。

おいしさの要素②

【うまみ】お肉とたれが生み出すうまみの相乗効果

お肉には核酸系のうまみ成分であるイノシン酸が多く含まれます。そのまま焼いて食べてもおいしいのですが、イノシン酸はアミノ酸系のうまみ成分であるグルタミン酸と合わせることで、うまみが何倍にも強く感じられるという特徴があります。

たれには、しょうゆや香味野菜由来のグルタミン酸が多く含まれています。だからお肉と一緒に食べることでうまみの相乗効果が起き、お肉のうまみをさらに引き出してくれるのです。また、ウメやレモンといったクエン酸を多く含む原料も含まれています。クエン酸は食品のうまみを底上げしてくれる作用もあります。
さらにポイントとなるのが甘味。甘味は、人間にとって大切なエネルギー源となる砂糖など糖類の存在を示す味覚です。体に必要な栄養素がとれる味なので「おいしく」感じるのです。たれにはフルーツ由来の果糖や砂糖由来のショ糖などの甘味が多く含まれます。だからこそ、たれをつけて食べる焼き肉は、より一層「おいしい」と感じるのです。

【うまみ】お肉とたれが生み出すうまみの相乗効果

おいしさの要素③

【香り】焼くことで醸し出される食欲をそそる香り

香りは料理を作るうえで重要な要素です。
お肉を焼いたときに発生する食欲をそそる香りは、アミノ酸と糖が引き起こすメイラード反応によるもの。パンを焼いたときや、すき焼きを調理するときに出るよい香りも同じです。

お肉を素焼きにするだけでもメイラード反応は起きるのですが、お肉に含まれる糖が少ないため、それほど活発な反応はみられません。ところが、糖やアミノ酸を多く含むたれに漬け込んだお肉を焼くと、メイラード反応やカラメル化反応が同時に活発に起こり、食欲をそそる独特な香りがたくさん生み出されるのです。

【香り】焼くことで醸し出される食欲をそそる香り
カラメル化反応が起きている食品の例(プリンのカラメルソース、キャラメルなど) カラメル化反応が起きている食品の例(プリンのカラメルソース、キャラメルなど)
メイラード反応が起きている食品の例(焼肉の表面、パンの耳やトースト、ごはんのおこげ、炒め玉ねぎ、みそ、しょうゆなど) メイラード反応が起きている食品の例(焼肉の表面、パンの耳やトースト、ごはんのおこげ、炒め玉ねぎ、みそ、しょうゆなど)

漬け込み焼き肉をもっとおいしくするための調理テクニック

ここからは、赤身肉をおいしく食べる調理法「漬け込み焼き肉」について詳しくご紹介します。乳用牛や輸入牛など脂肪分の少ない硬めの赤身肉でも、上手に調理することで、やわらかく味わい深い焼き肉が楽しめます。また、牛・豚・鶏といったお肉の種類や部位によって、漬け込む調味料を変えると、さらに焼き肉の世界が広がりますよ。

漬け込み焼き肉とは・・・

漬け込み焼き肉とは・・・

お肉をたれに漬け込んだのち、焼いてから食べる方法です。肉質の硬い赤身肉や、臭みが気になるお肉を食べるときによく合います。また、噛む力が弱い高齢者の方やお子さまにもおすすめの調理法です。

ここがポイント!

  • お肉の組織の中までたれが入りこみ、ジューシーに仕上がる
  • たれに含まれるグルタミン酸や糖類、有機酸が、お肉のうまみを引き出す
  • 香味野菜や香辛料、砂糖などがお肉の臭みを消してくれる
  • メイラード反応やカラメル化反応が活発に起こり、食欲をそそる香ばしさと焼き色が生まれる
  • 冷めてもやわらかいのでお弁当にも最適

<肉種別のおすすめ調味料>

牛肉 豚肉 鶏肉 羊肉
「黄金の味 中辛」「黄金の味 甘口」

牛肉や脂が多めの肉におすすめなのが「黄金の味 中辛」「黄金の味 甘口」です。

フルーツ由来のさっぱりとした甘さと香味野菜のコクで、お肉の味わいを引き立ててくれます。

「焼肉のたれ 醤油味」「焼肉のたれ 甘口」

豚肉におすすめなのが「焼肉のたれ 醤油味」「焼肉のたれ 甘口」です。

たれに含まれる砂糖や黒蜜、みそなどの濃厚なコクがお肉の臭みを隠し、脂との相性も抜群です。

「黄金の味 辛口」「焼肉のたれ 辛口」

鶏肉におすすめなのが「黄金の味 辛口」「焼肉のたれ 辛口」です。

コチュジャンや豆板醤、ラージャンといった辛味のある味わいは淡泊な鶏肉と好相性!あっさりと食べたい方には塩だれもおすすめです。

「焼肉のたれ 味噌醤油味」

ラムやマトンなどのクセの強いお肉におすすめなのが、「焼肉のたれ 味噌醤油味」です。

3種類のみそや香味野菜の濃厚な味わいがお肉の臭みを上手に軽減してくれます。

牛肉

「黄金の味 中辛」「黄金の味 甘口」

牛肉や脂が多めの肉におすすめなのが「黄金の味 中辛」「黄金の味 甘口」です。
フルーツ由来のさっぱりとした甘さと香味野菜のコクで、お肉の味わいを引き立ててくれます。

豚肉

「焼肉のたれ 醤油味」「焼肉のたれ 甘口」

豚肉におすすめなのが「焼肉のたれ 醤油味」「焼肉のたれ 甘口」です。
たれに含まれる砂糖や黒蜜、みそなどの濃厚なコクがお肉の臭みを隠し、脂との相性も抜群です。

鶏肉

「黄金の味 辛口」「焼肉のたれ 辛口」

鶏肉におすすめなのが「黄金の味 辛口」「焼肉のたれ 辛口」です。
コチュジャンや豆板醤、ラージャンといった辛味のある味わいは淡泊な鶏肉と好相性!あっさりと食べたい方には塩だれもおすすめです。

羊肉

「焼肉のたれ 味噌醤油味」

ラムやマトンなどのクセの強いお肉におすすめなのが、「焼肉のたれ 味噌醤油味」です。
3種類のみそや香味野菜の濃厚な味わいがお肉の臭みを上手に軽減してくれます。

<フライパンで作る!おいしい漬け込み焼き肉の焼き方>

手順1

たれをお肉にもみ込み、冷蔵庫で30分~1時間ほど寝かせる

お肉の重量に対してたれを20~25%使用。たれがしみ込むことでやわらかくなり、お肉の臭みが消えます。漬け込み時間はお肉の厚さによって調整してください。たくさんもみ込むことで漬け時間を短縮することができます。

たれをお肉にもみ込み、冷蔵庫で30分~1時間ほど寝かせる

漬け込む前後でこんなに違う!

<漬け込み前>

<漬け込み前>

<漬け込み後>

<漬け込み後>お肉がたれを吸ってひと回り大きくなるよ!
手順2

焼く前に、お肉を常温に戻す

フライパンにお肉を入れる際、温度を急激に下げないため常温に戻しましょう。お肉の量や気温にもよりますが、約30分~1時間が目安です。
お肉をうすく平らにならすと早く常温に戻すことができます。

焼く前に、お肉を常温に戻す

手順3

フライパンを中火で、うすく煙が出始めるまで熱する

フライパンからうすく煙が出始める温度(200℃)を目安に温めます。加熱時間はフライパンの材質によって異なりますので、加熱のしすぎには注意してください。
初めから油を入れてしまうと、油が先に高温になってしまい、焼きムラの原因になるので、フライパンだけを熱します。

フライパンを中火で、うすく煙が出始めるまで熱する

手順4

一度火を止め、フライパンにうすく油をなじませてから中火にする

一度火を止めたら油を引き、キッチンペーパー等を使い、フライパンにうすくなじませます。こうすることでフライパンに油の被膜ができ、お肉のこびりつきを防ぐことができます。また、均一な温度でお肉を焼くことができます。

一度火を止め、フライパンにうすく油をなじませてから中火にする

手順5

お肉をフライパンに1枚ずつ丁寧に並べ、やや強めの中火で表面を速やかに焼き固める

表面を一気に焼き固めることで肉汁の流出を防ぎます。
一度にたくさんのお肉を焼こうとすると、フライパンの温度が下がり過ぎてしまうため、お肉を焼く量は少量ずつにしましょう。

お肉をフライパンに1枚ずつ丁寧に並べ、やや強めの中火で表面を速やかに焼き固める

手順6

お肉の表面に肉汁が浮いてきたら裏返す

お肉の周りの色が変わり、上面に肉汁が浮いてきたら、お肉の中心温度が65℃に上がった目安です。
お肉を裏返すのは一度きり!何度も返すと焦げて硬くなるので注意しましょう。

お肉の表面に肉汁が浮いてきたら裏返す

手順7

残った漬けだれを鍋肌からまわし入れ、照りや香ばしさが出てきたら完成!

漬けだれにはお肉のうまみが含まれているので捨てずに有効活用しましょう。鍋肌からたれを加えることで、メイラード反応やカラメル化反応が活発に起こります。
照りや食欲をそそる香りが出てきたら完成です。

残った漬けだれを鍋肌からまわし入れ、照りや香ばしさが出てきたら完成!

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