いつも明るい味々ちゃんが、ふーっと大きなため息をつきました。
「どうした?」ゴルフのクラブを手入れしていたお父さんが、顔を上げました。
「別に…」眉間に皺を寄せた味々ちゃんは、部屋の戸をぴしゃりと閉めてしまいました。
お父さんは何かを言いかけましたが、ふと思いついたように台所へ。
しばらくしてお母さんに呼ばれた味々ちゃんは、庭にバーベキューコンロが出ているのを見て、怪訝そうに首を傾げました。
「去年、お母さんが風邪をひいたときに、お庭でバーベキューしたでしょ。楽しそうだったから、やってみたの」
「そう」
「今夜は月もキレイだしな。ほら、テレビなんか見てるの、もったいないだろう?」
お父さんの声でみんなが空を見上げると、大きな丸い月が、ぽっかりと空に浮かんでいました。
「ほんとにキレイ…。ねえ、お父さん、クラスの代表委員って大変かなぁ?」
「ん?ああ、責任があるからね。でも、どんな問題が起きたってお姉ちゃんなら大丈夫。お友達が助けてくれるさ」
炭がパチンと勢いよく爆ぜました。熱々のピーマンを口いっぱいに頬張ったタレ坊が、
「こばったことは、ボクがたふけてあけるよ。あー、あちちち。お水ちょうだい、おねーちゃん!」
「もう!それじゃあ、ちっとも助けにならないじゃない!」
プンプン怒りながらも、明るい笑顔になった味々ちゃん。お父さんのおうちバーベキュー作戦は、大成功。エバラ家の定番メニューになりそうです。

みんなで焼こうお庭でバーベキュー!
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