春休み、味々ちゃんはクラスメイトとお花見に行く計画を立てました。
「だから、お弁当なんて買えばいいのよ」
夕食の席で子どもたちの計画を聞いたお父さんは、渋い顔をしました。
「自転車で出かけるのは構わないけれど、お弁当を買うのは賛成できないな。お金を持ち歩くとトラブルに繋がるから、自分たちでつくって持って行くといいね」
「ひとりはおにぎり、ひとりはおかず、ひとりは果物・・・なんていうように分担してもいいんじゃない。難しい料理なんてしなくていいのよ。お弁当をみんなで食べることが、楽しい思い出になるでしょ」
おばあちゃんが助け舟を出してくれました。
「そうか!私、ケーキを焼いて持って行くわ。それがイイ!」
眉間にしわを寄せていた味々ちゃんの顔が、パッと明るくなりました。
「春休みには、気がゆるんで交通事故も多いそうよ。暗くならないうちに家に帰れるように、しっかり計画しなさいね」
お母さんは、一緒に行くお友達の名前を書き留めました。
「いいな〜、おねーちゃんだけ、お花見いいな〜」
タレ坊がうらやましそうに繰り返しました。
「よし、タレ坊もおじいちゃんとお花見に行くか?」
「やったー!じゃあ、お弁当つくってね、おばあちゃん。お姉ちゃん、ボクにもケーキ焼いてくれる?」
「なんだ、タレ坊はお花見じゃなくてお弁当が目当てなんだな。花より団子ってやつだ」
おじいちゃんの言葉にみんな大笑い。エバラ家の食卓にも花が咲いたようです。
さめてもおいしいからお弁当にぴったりね!
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